大きな川がある。赤い滴を落とす。川面は一瞬濁る。それは流れに乗って、滲み、しばらくすると消えていく。

もう一度滴を落とす。消える前に、その濁りを写しとる。確かにそこにあったことを、ここに記す。

車窓から眺める黄金色の田んぼは、自然に生まれたものではない。それはもちろん誰かが耕したということではあるのだが、同時にそこに暮らしがあることの証でもあり、多様な人が関わり、複雑に絡み合っている。まちを歩き、人と話し、歴史をたどると、濁りや澱みを含んだその地の時の流れを知る。

DOTMARKSは、主宰・鈴木大輔を中心としたクリエイティブチームです。現在は神奈川県の西にある港町、真鶴町を拠点としています。デザイナーひとりを最小ユニットとし、そこに編集、写真、イラストなど、さまざまな技能者と協業します。
ともすれば全てを均質にする流れに抗い、濁りを以って、あらゆる活動、商品、サービスにおける地域性を重視しながら、風景の一部となる形を定着させることを目指します。

所属者